ファミコン版『スーパーマリオ』の最速クリアの世界記録が更新され話題になっています。成し遂げたのは海外スピードランナーのdarbian氏。記録は4分57秒627でそれまでの世界記録よりわずか0.66秒早いんだとか。
さっそくプレイ動画を見てみましょう。こちら↓
それでは、動画を見て気になる部分がいくつかあったと思うので、以下で解説していきます。
<4-2 なぜマリオは下のルートへ?> まず、4-2のこの場面。なぜこのときマリオは?ボックスの上のルートではなく、少し減速してまで下ルートを選んだのでしょうか。

それは、リフトの上から豆の木を出すためであり、そうすることで、この先の土管に入ると「本来、コインのある地下部屋に行く土管が
キノコのワープゾーンへつながる」という裏技を利用しています。
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<8-2 なぜマリオはゴール前で待機した?> 8-2のゴール階段のこの部分でマリオはしばらく待機しています。これはパタパタのタイミングを待っているのではなく、キラーのタイミングを待っているのでした。

そして、ゴールするときにタイミングよくキラーを踏んでポールに触れると、マリオは背景に埋まってしまいますが、システム上ではゴールしたと判定され、次のステージへいく手続き(得点のカウントなど)が開始されます。つまりこの技は
「マリオがお城まで歩いていく」という工程を省略しているわけです。その分、タイムが短縮されるんですね。
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<8-3 なぜマリオはゴール前で引っかかった?> 8-3でゴール直前、マリオは最後のブロックに登る際、少し引っかかってしまったように見えます。世界記録を出すような超絶プレイヤーが、なぜこんな初歩的なミスをしたのでしょうか?
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実は、これはミスではなく「わざと」なんです。それはクリアした秒数を見るとわかります。ファミコン版『スーパーマリオ』ではクリアタイムの下一桁が1、3、6のとき、それぞれの数に応じた花火が上がります。つまりこの行動は
「花火が上がってしまうのを回避している」わけです。「たまや~」とか言ってる場合じゃないんですね(笑)
<8-4 なぜマリオは土管を通り過ぎた?> 8-4でマリオが土管を通り過ぎてから入る場面があります。これは明らかにオーバーランではないかという指摘も見られますが、実際はどうなんでしょうか?

これは、ミスだとしたらあまりにもお粗末という点、プレイ後に本人による言及もなかった点、本来ならこの先にある土管が正規ルートという点を考慮する限り、この行動によってなんらかの調整を行い、この土管から次の海のシーンへ行けるようにしたとみなすことができます。
ちなみに本人による言及ということならdarbian氏はこの次のシーンで「泳ぎながら土管に入るときに失敗した」と言っています。

これは、マリオは“歩き”よりも“泳ぎ”のほうが早いので、なるべく泳いでから土管に入りたかったところ、上図のように手前で着地しすぎたということなのではないかと推測されますが、正直言って、素人目では何がいけなかったのか、まったくわかりませんね(笑)
<現在の世界ランキング> ちなみに現在まで『スーパーマリオブラザーズ』最速クリア世界ランキングはこちらのサイトで確認することができます。
サムネイル画像:http://www.speedrun.com/smb1 こうやって、いまだに世界規模でスピードクリア合戦が行われていたり、新たな1UPポイントが発見されたりと『スーパーマリオブラザーズ』というゲームはどれだけ奥が深いんでしょうか。
将来的にデジタル世界遺産ってのができたら、間違いなく『スーパーマリオブラザーズ』は登録されるでしょうね。まさに日本が誇る文化です!
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