昔から「かわいい子には旅をさせよ」と申します。でも僕の場合は「かわいい子にはレトロゲームをさせよ」なんですね。なぜかというと、たとえばこんな理由です↓
理由4:父親の威厳が保たれる まるで憑きものが落ちたみたいに『ストII』の話ばかりしてますが、もうしばらくお付き合いください。今回がいちおう完結編です(笑)
あれは高校のときの修学旅行だったか、沖縄に行ったんですね。どこかのビーチのリゾート施設に泊まった日のことです。なぜか
PCエンジンを持ってきたやつがいて、みんなで部屋にこもって『ストII’』大会やってました。せっかくキラッキラした沖縄の海が目の前にあるのにですよ!
しかし夜中12時くらい過ぎると、みんなさすがに寝ちゃうんです。次の日もあるし。でもその中で一人、朝までずっと一睡もせず『ストII’』やってたバカがいたんですよ……
……

※『ストリートファイターII』オープニングシーンで殴り合う2人
オレだ。オレだ。オレだー! 懐かしいですね。僕は田舎に住んでたんですが、高校は名古屋だったので毎日1時間半かけて通ってましたよ。だから田舎の他の同年連中より、ファッションやオタク文化について少し進んでいたんです。これはフカシでも何でもなく、本当にそうでした。今ではあまり考えられませんが、当時はインターネットも何もない時代。本当にビックリするくらい都会と田舎には文化格差があったんです。
特に僕の場合、男子校でしたから、ファッション文化に明るいリア充たちは、雑誌モデルとかやってるようなやつらだったし、一方でオタク文化に明るいゲーマーたちは、ゲーメストの常連投稿者だったりと、生徒のタイプが
両極端でした。
最初はこんな僕もどっちつかずだったんですけど、気が付いたら音もなく後者へ滑り落ちてましたね(笑)。そして毎日、学校が終わると名古屋市内のゲームセンターを駆け巡りました。
当時名古屋市内にはいくつか激安ゲームセンターがあったんですよ。10円とか20円でアーケードゲームが楽しめる夢のような場所でした。吹上の
「ゴジラ屋」と八事の
「モモタロウ」です。また50円2プレイの店もありました。御器所や杁中にあった
「最前線」ですね。その他、池下の
「CHUO」、杁中の
「マッハ」などに入り浸っていたでしょうか。そしてひとしきりゲームを楽しんだあと、帰りに
「寿がきや」でラーメンを食べるという
名古屋の高校生の黄金ルートですよ。
それでもまだやり足りなかったときは神宮前の
「シルバースター」へ行くという(笑)
名古屋以外のひとにまったくわからないネタでスミマセン!
※「食べて宮地」でお馴染みの寿がきやラーメン(Amazonリンク) でも自宅のあった田舎へ帰ると『ストII』がプレイできる場所といえば、駅ビルのゲームコーナーぐらいだったんです。そもそもゲームセンターと呼べるようなところはそこしかありませんでした。だから休日になると50円玉握りしめてそこへ行くんですよ。すると行列ができてるわけです。考えられますか?
1つのテーブル筐体に行列ができてるんです。(対戦台ではなかった)
文化が遅れていた田舎とはいえゲーマーが数人いたんです。当時、僕は高校1年くらいだったかな。『ストII』に集まってくるやつらはほとんど年上でしたよ。そこで小さいときによく遊んでくれた近所の兄ちゃんに再会したりしてね、ちょっとしたコミュニティができあがるわけです。
思い出話が永遠に終わらないので(笑)、このへんにしておきますが、そんな僕が20年以上のブランクがあるにせよ『ストII』で子供たちに負けるはずがありません。

今日も仕事から帰ると、子供たちがPCエンジンで『ストII’』大会をやってました。まだ小学校にあがったばかりの奴らですよ。字もろくに読めないくせに、キャッキャ言いながら対戦を楽しんでるわけです。それを見てたらトクントクン……
鼓動……
微かに高鳴っている。
オレの血は凍てついたはず!? (誰なんだお前は)
ってなりますよね。以後の流れはもうダイジェストでご覧ください。
コントローラを奪い取る。
↓
昇竜拳で無双する。
↓
憧れと尊敬のまなざしを受ける
↓
保たれる父親の威厳 ←今ここ!!
最新のゲームだとこういう訳にはいきません(笑)
かつて培ってきた実力があるからこそ=レトロゲームだからこそ、父親の威厳が示せるってもんです。僕が世のお父さんにレトロゲームを薦めるこれ以上の理由はありません。ただでさえ普段、嫁の尻に敷かれてるんです。これくらいのストレス発散はしてもいいじゃないか。(ストレス発散だったんかい!)
ただしやり過ぎには注意が必要です。間違ってもハメ技で泣かせないようにね(笑)
今日も「お父さん、お巡りさん使って、お巡りさん」と言ってくる息子よ。
いいか。よく聞け……
それはお巡りさんじゃなくて、ベガだ!
―第1部 完―
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