初心会とは何だったのか!? とりあえずアジオカの業務用カタログを見てみよっと!!
<任天堂の流通改革、始まる>
任天堂が8月25日に国内最大のゲーム卸会社ジェスネットを子会社化すると発表したそうな。さらにゲーム卸大手のアジオカのゲーム卸事業をジェスネットに譲渡するんだとか。
・任天堂が決断した「過去のしがらみ」との断絶(東洋経済)
なぜ先月のニュースを取り上げたかというと、アジオカっていうワードを聞いたら、これを出さずに居られなかったわけです。今出さないと永久に出すことないよね、これ(笑)

株式会社アジオカの業務用カタログです。なんだかよくわからないうちにコレクション棚に並んでおりました。中身が気になるところですが、ひとまず話を進めましょう。
ジェスネットとアジオカ……
この2社はとある組織の中心メンバーとして長い間、任天堂を支え続けてきたんだそうです。そう、その名は初心会!
<そもそも初心会とは何だったのか>
1973年発足。任天堂の一次問屋で結成された団体である。ゲームの歴史の中で決して表舞台に出なかった謎の組織だとか、秘密結社だとか色んなイメージで語られてきた同団体であるが、その前進は、任天堂の主力商品がまだ花札やトランプだった頃に結成された玩具流通会社の団体「ダイヤ会」だった。
1997年には解散しており、ほぼ同じメンバーで「新・初心会」が結成されています。
かつて初心会は上図のように任天堂商品のほぼ全部(95%)を取り扱っており、ファミコンブーム時代はとんでもなく潤ったことは想像に難くない。したがって、初心会の意向は二次問屋のみならず、ゲームメーカーにまで及んだと言われているのだ。
以下、記事より引用。
なるほど。ガッチガチの仲だったわけだ。
記事ではとあるゲームメーカー関係者の談として以下のような証言も。
いったいこれはどういうことか……
<スーファミのカセットがとても高かった理由>
ここらへんの話はプレステを生みだしたチーム久多良木の対任天堂戦争15年史をつづった「美学vs実利」に詳しい。
同書によると、任天堂は「ROMカートリッジの特徴が生かせる組織として初心会をつくった」とされている。ROMカートリッジはその性質上、どうしても生産に時間がかかるため、初回の莫大な資金をかけて大量のゲームソフトを生産しなければならなかった。そこで任天堂はゲームメーカーのリスクを軽減するため、初心会が初回分を大口で買い上げ、そこから小口で問屋に流れるという仕組みをつくったのである。
ただし、初心会はゲームソフトを需要通りには出さず、たとえば人気ソフトの場合、出し渋って卸値を吊り上げたり、不人気ソフトと抱き合わせしたりということもあったということだ。
さらに、不人気なゲームソフトには、メーカー側が問屋側から在庫リスクに対する「危険費」という名目で、1本あたり数百円求められるケースもあったらしい。
記事にある業界関係者の証言はまさにそのことを言ってるのだろう。
おかげで当時、スーファミのカセットを生産するのに最低でも1本4000円はかかったという。そこに開発費や広告費などを乗せると1万円以上になるのも仕方なかったのである。まあ、この本はソニー側の視点から見てる資料だから多少盛ってるかもしれませんが、だいたい合ってると思うよ。しかし、そんなとき、彗星のごとく現れたのがプレステでした。
よくプレステの成功のカギは流通革命だったと言われているけど、まあその辺の話はいいや(笑)
とにかく、そんな初心会の影響力が、ゲーム流通業界には、いまだに残っていたらしいですよ。任天堂もようやく重い腰を上げたといったところでしょうか……
<気になるカタログの内容は>
さて、私オロチは、そんな「初心会」の主力メンバーだったというアジオカの業務用カタログを手に入れていました。今回はその中身を見てみようってエントリーです。結局は(笑)
こちら↓

梱入数っていうのは、段ボールに入っていた数でしょうか。たぶん、この単位でしか売ってくれなかったんでしょうね。

マリオの絵が良い味出してるなあ。PCエンジンGTの横に写ってるソフトは何だろう……

トランプ・花札のページはやけに写真が充実してました。さすが初心会の原点って感じです。しかもこのページに描かれているマリオはガンマンの格好をしてますね。公式絵では何気にレアです(笑)

任天堂以外のゲームメーカーの名前は期待していなかったのですが、なんと「エニックス」のページを発見。主にスライムグッズなどの小物でした。

他に手品用品とかジグソーパズルとかありましたが、ゲームとは無関係だったのでパス。ばーっと飛ばして、背表紙に大きなスーパーファミコンの写真で終わりでした。
少し駆け足ではありましたが、いかがだったでしょうか。
このカタログが発行されたのが1993年。翌年の暮れにはプレステが登場しています。なんだか、嵐の前の静けさのような、当時の雰囲気を充分、感じられる資料でしたね!
任天堂が8月25日に国内最大のゲーム卸会社ジェスネットを子会社化すると発表したそうな。さらにゲーム卸大手のアジオカのゲーム卸事業をジェスネットに譲渡するんだとか。
・任天堂が決断した「過去のしがらみ」との断絶(東洋経済)
なぜ先月のニュースを取り上げたかというと、アジオカっていうワードを聞いたら、これを出さずに居られなかったわけです。今出さないと永久に出すことないよね、これ(笑)

株式会社アジオカの業務用カタログです。なんだかよくわからないうちにコレクション棚に並んでおりました。中身が気になるところですが、ひとまず話を進めましょう。
ジェスネットとアジオカ……
この2社はとある組織の中心メンバーとして長い間、任天堂を支え続けてきたんだそうです。そう、その名は初心会!
<そもそも初心会とは何だったのか>
1973年発足。任天堂の一次問屋で結成された団体である。ゲームの歴史の中で決して表舞台に出なかった謎の組織だとか、秘密結社だとか色んなイメージで語られてきた同団体であるが、その前進は、任天堂の主力商品がまだ花札やトランプだった頃に結成された玩具流通会社の団体「ダイヤ会」だった。
1997年には解散しており、ほぼ同じメンバーで「新・初心会」が結成されています。
任天堂 → メーカー → 初心会 → 二次問屋 → 小売店
かつて初心会は上図のように任天堂商品のほぼ全部(95%)を取り扱っており、ファミコンブーム時代はとんでもなく潤ったことは想像に難くない。したがって、初心会の意向は二次問屋のみならず、ゲームメーカーにまで及んだと言われているのだ。
以下、記事より引用。
初心会では在庫を全量買い取ることが定められており、任天堂は在庫リスクをなくして健全なキャッシュフロー経営を築くことができた。
なるほど。ガッチガチの仲だったわけだ。
記事ではとあるゲームメーカー関係者の談として以下のような証言も。
任天堂タイトルの発売時期が優先されるので、自社タイトルの発売日をコントロールできなかった
いったいこれはどういうことか……
<スーファミのカセットがとても高かった理由>
ここらへんの話はプレステを生みだしたチーム久多良木の対任天堂戦争15年史をつづった「美学vs実利」に詳しい。
同書によると、任天堂は「ROMカートリッジの特徴が生かせる組織として初心会をつくった」とされている。ROMカートリッジはその性質上、どうしても生産に時間がかかるため、初回の莫大な資金をかけて大量のゲームソフトを生産しなければならなかった。そこで任天堂はゲームメーカーのリスクを軽減するため、初心会が初回分を大口で買い上げ、そこから小口で問屋に流れるという仕組みをつくったのである。
ただし、初心会はゲームソフトを需要通りには出さず、たとえば人気ソフトの場合、出し渋って卸値を吊り上げたり、不人気ソフトと抱き合わせしたりということもあったということだ。
美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史 (講談社BIZ)
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さらに、不人気なゲームソフトには、メーカー側が問屋側から在庫リスクに対する「危険費」という名目で、1本あたり数百円求められるケースもあったらしい。
記事にある業界関係者の証言はまさにそのことを言ってるのだろう。
在庫リスクを価格に反映させるのでソフト1本1万円と高止まりしていた
おかげで当時、スーファミのカセットを生産するのに最低でも1本4000円はかかったという。そこに開発費や広告費などを乗せると1万円以上になるのも仕方なかったのである。まあ、この本はソニー側の視点から見てる資料だから多少盛ってるかもしれませんが、だいたい合ってると思うよ。しかし、そんなとき、彗星のごとく現れたのがプレステでした。
よくプレステの成功のカギは流通革命だったと言われているけど、まあその辺の話はいいや(笑)
とにかく、そんな初心会の影響力が、ゲーム流通業界には、いまだに残っていたらしいですよ。任天堂もようやく重い腰を上げたといったところでしょうか……
<気になるカタログの内容は>
さて、私オロチは、そんな「初心会」の主力メンバーだったというアジオカの業務用カタログを手に入れていました。今回はその中身を見てみようってエントリーです。結局は(笑)
こちら↓

梱入数っていうのは、段ボールに入っていた数でしょうか。たぶん、この単位でしか売ってくれなかったんでしょうね。

マリオの絵が良い味出してるなあ。PCエンジンGTの横に写ってるソフトは何だろう……

トランプ・花札のページはやけに写真が充実してました。さすが初心会の原点って感じです。しかもこのページに描かれているマリオはガンマンの格好をしてますね。公式絵では何気にレアです(笑)

任天堂以外のゲームメーカーの名前は期待していなかったのですが、なんと「エニックス」のページを発見。主にスライムグッズなどの小物でした。

他に手品用品とかジグソーパズルとかありましたが、ゲームとは無関係だったのでパス。ばーっと飛ばして、背表紙に大きなスーパーファミコンの写真で終わりでした。
少し駆け足ではありましたが、いかがだったでしょうか。
このカタログが発行されたのが1993年。翌年の暮れにはプレステが登場しています。なんだか、嵐の前の静けさのような、当時の雰囲気を充分、感じられる資料でしたね!
週刊東洋経済 2016年9/3号 [雑誌](不滅のリーダー 松下幸之助)
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<深層リポート>
ポケモンGOブームでも やがて寂しき任天堂
絶好調ソニー PS4独り勝ちの真相 西田宗千佳
東洋経済新報社 (2016-08-29)
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