作者公認&謝罪!! 伝説のクソゲー『スーパーモンキー大冒険』の発売記念に開かれた謎の全国大会「天竺ファミコンゲーム駅伝」がとんでもねえ一大イベントだった件

2018年05月24日22:24  謎・調査シリーズ 写真あり

◆クソゲーで申し訳ない◆

 先日、クソゲーとして有名なファミコンソフト 『元祖西遊記 スーパーモンキー大冒険』の作者さんがBEEPリレーブログに登場。クソゲーだったことを認め謝罪するという一幕があった。

【リレーブログ(クリエーター編)第2回】”スーパーモンキー大冒険”tks様 | BEEP
nagaitabi1.jpg


 作者さんの名前はtks氏。ふとしたことからタイトーの子会社テクノクエストに入社。新人なのに、なぜかVAP発売のファミコンソフトを担当することになったんだとか。のちの 『元祖西遊記 スーパーモンキー大冒険』である。

 記事では、個性豊かなメンバーとファミコンソフト制作に悪戦苦闘した当時の状況を赤裸々に告白。同ソフトが不名誉ながら「伝説のクソゲー」と呼ばれるようになってしまった原因を、製作者の立場から以下のように指摘した。

・本来没になるべき作品がそのまま世に出てしまった。
・しかもファミコンブームのせいで30万本も出荷されてしまった

 30万本も売れていたとは驚きだ。
 そして作者のtksさんは、以下のように言葉を続けたのである。

nagaitabi0.jpg
 今動画見ても「ながいたびがはじまる…」の下りからもう我ながら笑ってしまいますが、本当にクソゲーで申し訳ない! この場を借りて、当時買っていただいた皆様にスタッフを代表してお詫び申し上げます。





◆謎の全国大会◆

 さて、私オロチがこの記事で気になったのはtksさんがふと口にした「スーパーモンキーラリー」という言葉。

 スタッフ全員、当時のイベント「スーパーモンキーラリー」の会場で台上に立たされて、満員の子どもたちの冷ややかな目線にさらされながら抱負を述べるという強烈な罰ゲームをやらされた


 正直、これがどんなイベントだったのかわからないのだけど、それで思い出したことがあったのだ。たしかこのゲーム、発売記念で謎の全国大会をやってたなあって。

 さっそく調べたところ資料が出て来たよ。こちら↓
 
tennjiku4.jpg
 出典:87年当時の雑誌「ハイスコア」より


 そうそう、天竺ファミコンゲーム駅伝だ!

 試しにググってみたけど、まったく情報が出て来ないぞ。いったいどんな大会だったのだろうか。




◆驚きの競技内容◆

 さっそく記事を読みんでみよう。

 2人交代で天竺までクリアした時間を競う大会が、全国各地で行われていた。

 いやいや、想像以上にムチャクチャだよ!(笑)

 クリアすること自体が困難な、作者すら認めるクソゲーで、クリアした時間を競う大会が開かれていたなんて、こんな話、誰が信じるだろう。日本全体がファミコンという名の熱病に浮かされていたとしか思えない所業だ。

 しかもこれ、適当に「全国大会」とか言って、東京でチョロっとやって終わり、みたいなやつじゃなかったのだ。

tennjiku5.jpg
 出典:87年当時の雑誌「ファミ通」より

 別の資料によると、この大会は旭川、新潟、関東、静岡、中京、大阪、広島、福岡、熊本、山形の10か所でそれぞれ予選をやって、勝ち抜いたグループが上京し、東京ヒルトンで決勝大会をおこなって日本一を決めるという、とんでもねえ規模の一大イベントだったのである!

 こんなの、ただのeSportsじゃん(笑)



◆作品の価値◆

 さらに言うと、地方予選を勝ち抜いた選手たちは、東京まで無料で招待されていたり、余興でアイドルのコンサートがあったりと、無駄に豪華だったようだ。

 そして気になる結果は以下の通り。
 
 優勝は南九州地区に決定。30分19秒というタイムだった。

 これはもうファミコン史上に残る30分19秒ですよ。

 優勝したグループの子らは大会に向けて、毎日、毎日、『スーパーモンキー大冒険』を練習していたに違いない。やっとの思いで予選大会を突破し、春休みになって、はるばる九州から上京。日々の努力が実って見事、日本一に輝いたんじゃなかろうか。

 私はつくづく思う。作品の価値は作者の手を離れる、とはよく言ったものだが、とくにゲームの評価が難しいのは「そのひとの体験がともなうから」だと……




 たとえ、作者自らクソゲーの烙印を押したどうしようもないゲームであろうと、その子らにとっては汗と涙の結晶なんだ。努力して日本一になったソフトに何も思い入れがないわけがないじゃないか。

 ほら、子どものときバカみたいに頑張ったことっていつまでも憶えているよね。きっと今でも彼らの中の『スーパーモンキー大冒険』は、宝石のように輝いていることだろう。素敵なゲーム体験として。



orotima-ku1.png作者にとってクソゲーでも
誰かにとっては名作なんだ




 追記:2018/7/4

 大会に参加された方の文章がWebアーカイブに残っていたという情報を頂きましたので紹介しよう。

クソゲー兄弟仁義 Kusoge Brothers ゲームレビュー 元祖西遊記 スーパーモンキー大冒険(Webアーカイブ)

 これは貴重な体験談だし、最後なんか、ちょっと感動してしました!




 ちなみに以下、余談だが……

 冒頭で紹介した記事では、あの例のメッセージについても言及がされていたのだ。たぶんWeb媒体で、作者がこのメッセージに言及するのは初めてだと思われる。

hajamonki1.jpg
 そしてもうひとりのデザイナーのNさんは、もう例の件(笑)で有名な方ですね。彼については、一言で言うとあの隠しメッセージのまんま!の人というか(笑) あの裏技を知った時には、怒るどころか爆笑してしまいました(大体いつどこで仕込んだかは見当がついてます)

 まあ、ご本人が笑ってるなら、まあ……




 そして、tksさんはあの名作ボードゲーム系おつかいRPG『百の世界の物語』も手掛けていたんだとか。昔、バンドのメンバーと遊びまくったなあ。
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