ゲームデザインを担当した糸井重里さん。
新日本プロレスの王者ケニー・オメガさん。
ロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」のマキシマムザ亮君。
異色の組み合わせによる『MOTHER』会談が実現した模様。

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WILD MOTHER PARTY - ほぼ日刊イトイ新聞 さっそく気になる糸井さんの発言をピックアップしてみよう。
糸井:
あの『MOTHER』の赤いパッケージは、
じつはエルビス・コステロの
『Blood And Chocolate』という
ジャケットのオマージュなんです。
※ファミコン版『MOTHER』
※Elvis Costello And The Attractionsのアルバム『Blood & ChocolateMOTHER』 まあ、言われてみればって感じ?
糸井:
そうなってほしいと思って
つくった部分もあるんです。
こころが咎めるとか、悪い気はしないとか、
わかりにくいよろこびやら、
わかりにくい後ろめたさやら、
そういうものが「気持ち悪さ」になって、
あのゲームに入り込んでいます。
これはわかる。
といったらおこがましいが、私が昔、『ポップの扉』という作品をつくっていたときは、これを強く意識していた。あえて違和感を入れて(しかもストーリーには何もからまない)、さいごまで誰もつっこまないとか(笑)
糸井:
あの世界観は、
ワクワクしていた頃のアメリカ、
スピルバーグの冒険映画の中にある
アメリカがモチーフなんです。
ほんとうはスピルバーグに
映画にしてほしかったくらい(笑)。
これはあるぞ。
今までぜんぜん気付かなかったけど、そういえば『MOTHER』って映画化されてないやん。海外で大人気なのに。これはあるよ、、、
糸井:
ゲームをつくるときって
「どうやったらおもしろくなるだろう」は、
みんな考えると思うんです。
でも、ほんとうは
「おもしろくないところ」を、
どうつくるかも大事なんです。
つまり、「おもしろくないところ」が
ちゃんとできてないと、
おもしろいところには目がいかない。
これは(文中で誰も指摘してないので)意図したのかどうかわからないが、音楽に通じるものがあって、たとえばJAZZなんかは演奏よりも
「演奏してないところ」が大事だなんて言われます。これを語りだすと長くなるので省略しますが(笑)、音楽に通じるものがあります、、、
で、この流れ。
糸井:
ゲーム音楽がどれだけ大事かというのは、
最初からかなり意識にありました。
ファミコンソフトの総メモリ量なんて、
ほんのちょっとしかないのに、
もう非常識なくらいに
音楽データにメモリを割いてましたから。
鈴木慶一さんの音楽は心に残りますね。私もポリアンナ好きです。
糸井:
『Earthbound』って、
すごくいいタイトルですよね。
地球を故郷だって思ってる感じがあるし、
なんかセンチメンタルだし、
なおかつスケール感もある。
いま思うと『Earthbound』というタイトルは、
ほんと良くつけてくれたなって思います。

これに関して私は、ずっと、ずっと、疑問に思っていたことがあって、それはなぜ糸井さんは思いを込めてつけたはずの『MOTHER』というタイトルを、海外版で変えることに、首を縦に振ったのかということです。コピーライターって
誰よりも言葉を大事にする職業ですよね。文化の違いだからなんだか知らないが、『Earthbound』なんていう、あまりピンと来ないタイトルに変えてしまうことについて、いったいどう思っているのか本音を知りたいですね。
日本語のニュアンスが海外のひとに伝わらないというなら、それも含めて『MOTHER』だと私は思うんだよなあ。亮君もひらがなのニュアンスがどうのこうの語ってるし、ケニーさんも「どせいさんの言ってることがわからない」って言ってた。それも含めて『MOTHER』じゃん。
そして引用個所では糸井さんも「今思うと」という言ってる。つまり裏を返せば、当時はあまりよく思っていなかったということではないだろうか、、、
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