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「好き」も「嫌い」も同じように語りたい

 フルーツが嫌いです。

 正確に言うとバナナは頑張ればいける。りんごも何とか。イチゴ、ミカン、ブドウ、スイカ、メロン、パイナップル、キウイ、梨、柿、その他マイナーフルーツは無理です。オレンジ、レモン、グレープフルーツなど柑橘系はとくに苦手で、とりわけ柚子に至っては一滴でも口に入ったら死ねますね(笑)。偉いもんで嫌いすぎるが故に、たぶんそのへんのミシュラン審査員より敏感な舌をもってますよ。料理に一滴でも入っていたらすぐに気づきますし(自動的に口から出てくる)、なんなら50mプールでも気付くんじゃないかってくらい嫌いなんですけど、食事の席など、何かのきっかけでその話にならざるを得ない場面のとき(自分からは話しません)、必ず返ってくる言葉が「人生損してる」なんですよね。フルーツ食べられないなんて人生損してるねえって必ず言われます。いやいや、けっこう楽しんでますって。それに食べられないものは仕方ないじゃないですか。これは生理現象の話なんですから、そんなこと言われても困ってしまうわけです。

ファンタジーの世界観設計における世代間格差を感じた話 - swatanabe’s diary

 さて、こんな記事を読みました。ファンタジーの世界に能力値などゲーム的要素が出てくる違和感について語っておられます。これは私が度々口にしている「作り手の都合で登場人物が整合性のない行動をしてしまうパターンが嫌い」(※)という考え方に似てるような気がしてシンパシィを感じたました。

ドラクエにハマれなかった理由は、少年少女が旅に出るという週刊少年ジャンプ的な設定が受け入れられなかったからです。少年少女が凶悪なモンスターに勝てるわけないじゃないかと。主人公が喋らないのも違和感がありました。「喋らない人なんて、いるわけないじゃないか」と(なんてムカつく小学生だ)。その影響で、なんで冒険してるのか分からなかった(主人公が語ってくれなかった)のも長続きしなかった要因ですね。

 正直、↑このへんはよくわからなかったですけど、もしかして「作品に描かれてないことは無かったと解釈しちゃう系」のひとなのかな。まあそういうひともいるでしょう。内容に関して私からとくに意見はありません。それよりも気になったのは、はてなブックマークやtwitterなどSNSの反応で「そんなのおかしいと思う方がおかしい」「ラノベは元々そういうものだ」「論点がズレてる」など、なぜか反論しているひとの存在です。

 文中で筆者が「良い悪いという話ではありません」とわざわざ断ってるのにもかかわらず、つまり、これは生理的な話ですよって断っているのにもかかわらず、作品批判あるいはジャンル批判と捉えるひとがいるのは不思議で仕方ありません。しかも、誤字とか誤認とかの指摘ならまだしも「こいつは何もわかってない」とマウント取ってくるひとは一体何なんでしょう、、、

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 私はこのような光景を目にすると、どうしても「フルーツ嫌いに対する世の中の反応と同じだな」と思ってしまうんですよね。「フルーツが食べられない」という生理的な事実を述べているだけなのに、何であんなに美味しいものが食べられないんだ。お前はおかしい。人生損してると、幼少期からずっと責められつづけてきました。そんな私がなぜかパティシエールの嫁さんと結婚したんですから皮肉なものです。昨今、そのような傾向がいっそう強まってますよね。たとえばtwitterが平和になるコツとして「好きなものについて徹底的に語り、嫌いなものには言及しない」というツイートがBUZZっていました。

『ツイッターが平和になるコツ』への意見に「心から共感」「でも難しいよね」など様々な声が集まる - Togetter

 正直言って、私はそんな良い子ちゃんたちの集まりに何の魅力も感じません。やっぱり「好き」も「嫌い」も語りたいですよ。こういうこと言うと「俺は反論してるんじゃなくて「嫌い」を語る人間が嫌いなんだ」という一休さん系の理屈をかましてくるひとが必ずいますので、何か基準みたいなものが要りますね。私の場合、個人的にはユーモアさえあればOKです。たとえば私が好きなゲーム『ソロモンの鍵』について嫌いという主張があったとしても、「切り口がお洒落だなあ」とか「視点が面白いなあ」と思わずニヤけてしまうような内容ならぜんぜん有りですよ。逆に、世の中変えてやろうとか、自分の立場を有利にしてやろうとか、何かしらの政治的な目的のある「嫌い」はしんどいですよね。そういう下心が見えてくると途端に冷めますから。それこそ私が大嫌いな「作り手の都合で登場人物が整合性のない行動をしてしまうパターン」と構造が同じなんです。



 少し語弊がある言い方かもしれませんが、あえて言いましょう。何かしらの都合が透けて見える「嫌い」は純粋な「嫌い」ではありません。作家のエリ・ヴィーゼルも言ってたじゃないですか。愛の反対は無関心だって。つまり「好き」も「嫌い」も同じジャンルなんですよ。何かしらの都合が透けて見える「好き」は純粋な「好き」ではないのと一緒です。それなのに、なぜ「嫌い」だけがオミットされなければならないのでしょう。ピュアな「好き」があるならピュアな「嫌い」があったっていいじゃないですか。政治的な目的のない純粋な感情にはユーモア(他人を和ませる力)が宿るものだと、私は信じているのです。

 「好き」しか語れない世の中よりも、「好き」も「嫌い」も同じくらい語れる世の中の方がよっぽど平和だと思うんだけどなあ。



orotima-ku1.pngクソゲーという言葉のタブー化問題もリンクしてくる話

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コメント

嫌いの理論に、整合性を見出せるかどうかなんじゃないの?

論理的な嫌い なら、まあ一応筋は通ってると見なせるかと。論理的じゃないと見なしちゃうと、論敵、政的になっちゃうんで、否定するしかないでしょうなあ。とはいえ、まあいかに論理的であっても、読解力は相手次第なんで、無理な話でしょう。

そもそも論で言うと、言論って平和じゃなきゃいけないの?所詮、言い合いなだけだし、殴られるわけでもない、ミュートなり、NGにすればいい世界でもあるので、面倒なら一切やらないという方法もあったりすると、へそ曲がりなりには思うけど。

>そんなこと知りませんよ…
で済むんだけど、そういやこれって無関心の意味が強いかも?嫌いですらないっていう

「嫌い」と言うのは自由だが、時と場所はわきまえるのが前提。
所かまわず思ったことをすぐ口に出す人は単なるアスペルガーです。

食べ物には別段好き嫌いのない俺が一番好ましく思わない言葉は
「まぁ、騙されたと思ってとりあえず一口!」です。
もうこれを言う人とは今後同席する機会を遠慮しているくらい。
騙しにかかってまで食わすなよ…としか思えず、その人の評価が大暴落です。
美味しくないものは美味しくないし
誰かが好きではない食材は誰かの好物でもあるわけで
そこが噛み合えば、好きな人がより多く好きな食材を楽しめて和気藹々と食事が進むのに。
「ここの〇〇は他の店と違って全然美味いんだって!!」も嫌な言葉ですね。
レバーなんかが大抵該当するけど、大体の店で「ほぼ同じ味」です。
食べられない人にはどんなレバーでもレバーでしかなくて
やっぱり食べられないと思いますし。

嫌いなら嫌いでいいと思うんです。自分の中に秘めてるうちは誰も気づきませんしね。
でも、「これは嫌いだと言う」ということは周りに自分の意見を表明することにほかなりません。

自分の意見を表明する、ということはその意見を批判される覚悟も必要だとそれだけのことでしょう。

ところで、フルーツが嫌い?いやまあそれならそれでいいんだけど。
友人関係なら嫌いなものを無理に食わせようとはしませんが、料理に一滴でも入ってたら口から出てしまう、というのであれば、仕事でよその偉いさんと会食するようなことがあるとほかのスタッフとかが困るんじゃないですかね……?

とまあこういうことを書かれるのは心外かもしれないけど、つまりはこういう状況のことだと思うんです。

9878さん
>言論って平和じゃなきゃいけないの?
正直言うとこの「平和」というキーワードは売り言葉に買い言葉ではないですけど、先方さんが平和って言ってたので私も使った的なニュアンスが強いです。

>そんなこと知りませんよ…
どうやら、そんしりシリーズの真意を知ってしまいましたね、、、

jcさん
これはいつか記事にしようとしてる話なんですけどね。うちの嫁さんが上の息子が小さいころ、アスペっ気があったので心配して、よせばいいのにウェブに転がってるアスペチェックみたいなやつをやったことがあるんですよ。そしたら、なんと、すべての項目が私に当てはまってましてね。「ああ、ちゃんと大人になれるんだ」って言って安心したというオチです(笑)

ただ文中にもあるように私は自分からは話しませんよ

もさん
おっしゃるとおり騙されたと思ってという言葉で騙されなかった試しがありません(笑)
ちなみにレバーは好きですよ。

はっくさん
これは酒屋で配達のバイトをしていたときの話ですが、いつもいく家のおばちゃんがその日は気を使って私に「ご苦労さま」とか言ってメロンのゼリーをくれたんですよ。私はせっかく出してくれたものだからって思って、我慢して食べたんですね。もちろん味わって食べると吐いてしまうんで、一気に一口で食べたんですよ。そしたらおばちゃん、「あら、もう食べちゃったの、そんなに好きなら、、、」っつって、なんと、もう1個出てきたというオチ(笑)

嫌いを語るなら批判を覚悟しろというご意見はもっとも現実的で的を射てると思います。そこでユーモアですよ。ああ、このひとは我々好き側を攻撃する目的ではなく、ユーモアしたいだけなんだなって思わせたい。好き側を怒らせることなく、嫌いを主張したいときがあるのです。

あえて後半の話に言及はしませんが
フルーツが大好きな私と一緒に食事をしたら
オロチさんのフルーツ全部もらっていいなんて
最高じゃないですか!(笑)

その代わり私の席のお酒とご飯をあげましょうwww

プラス思考で生きていけたらいいですよね

たなかっつさん
お酒&ご飯ありがとうございます!
前半の文章でも書いたのですが、たぶん私の舌は通常のひとよりフルーツに敏感なんですよね。もしかしたら私の舌は、私よりもフルーツが好きすぎるのかもしれません。古来より日本には「愛憎」ということばがあるように、好きと嫌いはメビウスの輪のようなもの。表裏一体のウロボロスですよ。なんて話なら、酒の肴にいくらでもできます(笑)

分析すると酸味が苦手のようですのでおそらく酢の物も当てはまるのではないですか?
自分語りで申し訳ないですが私は基本的に酢が苦手です
例外として、上司から出来上がった餃子そのものに酢を掛けるということを勧められ、それ限定ではあるものの酢を楽しめるようになりました

御明察です。おっしゃる通り酢が大の苦手で、酢物の存在意義が本気でわからない時期がありました!
大人になって舌が鈍って来たのか、最近では、料理にちょっと入ってるくらいなら平気になりましたけど、若い頃はまったくダメでしたね。

メロンゼリーの件は相手が好意でやってくれているだけにつらいものが……。

なかなかに難しいもんです。実際のところ「嫌い」を主張するのも「好き」を主張するのも結局は同じことですし。
私とあなたの意見は違うが両方正しい、ということがありうるという単純な話を理解できない人の近くにいると疲弊しますよね。

食べ物に関しては苦手なものはかしこまった席でなければ伝えるかなぁ・・・
自分で頼んだものにたまたま入っていた場合は責任もって食べますけど

どうでもいい思い出した話だけど、パクチーを知らない頃にアジア系料理店でパクチー入れますか?と聞かれて友人がはいと言ってた
知らない俺は食べた後もう二度と食うもんか・・・と思ったな
数年たってからその友人にはネタ話としてしゃべった

はっくさん
そうですね。お互い配慮が必要だと思います。私もあえて嫌いと書きましたが普段は苦手と言ったり、医者に止められてるとか、宗教上食べられないとか、ユーモアで誤魔化してますね。

9903さん
食べたら倒れるレベルのアレルギーとかではないだけに言いづらいものがありますね。

フルーツ、ダメだったんですか。
炭水化物アレルギーとかあるらしいのでそれと一緒で生まれつきですからしょうがないですし、他人からみればお気の毒、本人はたいしたことないということでしょうか。まあそれを言葉にした以上、ネットですから反応があるのはあるでしょうね。

僕も高級な果物なんて食さないけど一般的にリンゴを食べれば医者知らずなんて言葉もあるので朝は毎日頂いています。僕も今のところ健康に問題はないですが、ファミコン世代なので健康には気を使っています。

果物は糖分があるからとらなくてもいいという最新研究もあるようでよくわかりませんが、昔の方の知恵は信じたいと思います。

好きも嫌いもただの感情であり、決してそれ以上ではないという根本はとても大事だと思います

なぜなら「嫌い」と同じくらい「好き」もまた主観的で一方的な感情でしかないからであり
言ってしまえば好きはどこまで行ってもただの好きであり、決して正義にはなりえない

好きは間違った事ではないが、純粋に正しい事でもない

「好き」を免罪符にして相手を攻撃するような事はあってはならない。

もちろん、その反対も。

個人的にはただそう思えます

オセロさん
健康は気をつけたいものです。

ノキサキさん
好きに対して免罪符をわたしすぎるとバランスを欠く結果となると思います。


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