1990年制作「香港の海賊版ファミコン市場」ドキュメント番組の内容について
2021年09月18日09:11
動画
Youtubeに興味深い動画がアップされていた。
「電脳都市 / 香港 コピー天国!TVゲームの裏事情」というドキュメント番組である。1990年にフジテレビが制作したらしい。50分近くあるので要点だけ紹介させてもらおう。

番組は独特のシンセミュージックのようなBGMから始まる。

MCは沢尻エリカの夫で3DO版『チキチキマシン猛レース』を手掛けたことでも知られるハイパーメディアクリエイターの高城剛氏。
なにやらファミコン版『ファイナルファンタジー3』を手に持って熱弁している。なんでも香港では東京よりも早く『FF3』が売られているらしいのだ。「なぜでしょうか」と問いかける高城氏。

さっそく取材班は香港へ。
旺角(モンコック)の好景商場に潜入。そこには無数の数のファミコンソフトが!


ドッチボール部など正規品っぽい姿が見える。


香港では若者のあいだでゲームが大人気なんだそうだ。
ゲーム雑誌も存在する。
一番人気は「電脳 遊戯月刊」。


しかしその中身のほとんどは日本のゲーム雑誌の転載である。

そこには用途のよくわからない機器の広告が載っていた。これらは、いったい何に使うものなのだろうか?
さっそくこの雑誌の編集部に乗り込んだ取材班だったが、編集長が不在ということで結局話を聞くことはできなかった。

そこで取材班は3人の識者にインタビューを敢行。
深水埗(シャムスイポー)に巨大なコンピューターセンターがあるという情報を聞き出すことに成功したのだった。
🐍🐍🐍
深水埗(シャムスイポー)はただでさえ土地のせまい香港有数の人口密度を誇る地域である。

観光客の姿はほぼ見ない。
なぜならここは地元の人間しか来ないようなディープな場所なのだから。


さっそくビデオゲームの露店を発見。
撮影をしていると「コピーだから撮らないでくれ」という。
一応、これでも警察が取り締まっているらしい。

それでも詳しい話を聞くことができた。
なんと、ファミコンソフトはその場でディスクへコピーして販売しているという。値段はおどろきの1枚200円なり。
店の奥に設置されたごく普通に見えるディスクシステムが実はダビング機なのであった。

これはどこで作られているのだろうか?
🐍🐍🐍
ここでなぜか舞台はロサンゼルスへ。


VIDEO2001というレンタルビデオ店のオーナーらしき人物が登場。
自慢げにビデオゲームの品ぞろえを披露したところで彼はアメリカの海賊版ゲームソフト事情について語りだした。

曰く、アメリカではFBIが徹底的に目を光らせているため海賊版ソフトのたぐいはあまり流通してないという。本当だろうか?
🐍🐍🐍
舞台はふたたび香港へ。

取材班は小天才というファミコン互換機をつくっている会社を訪れていた。


そこへ社長が登場。
堂々と新商品のアピールを始める。


このツールをつかえば、どこでもセーブできたり、隠れキャラを出現させたりとやりたい放題になるマシーンなのだそうだ。
日本でも売り出したいとのこと。
🐍🐍🐍
そして、ついに取材班はディスクシステム型のダビング機を製造しているという店を発見するのだた。
さっそく店長に話を聞く。

なんと、香港に出回っているダビング機のすべてはこの店でつくられているという。
さらにダビング機を製造しているところの撮影をしてもいいとのこと。
使用されるのは新品のディスクシステムである。


おそろしい手際の良さであれよあれよと解体していく。

ダビングができるドライブに交換したらチョチョイと配線をしてふたを閉める。

そのあと、よくわからない作業がつづいて。
ものの10分で完成だ!

途中でなぜかメガドライブ版『テトリス』の解説が入る。

香港には違法コピーゲームのみならず、このような幻に終わった未発売ゲームですら売られているということである。いったいどこから入手したのやら......。

というわけでエンディングである。
さいごは「コンピューターをカルチャーにまで昇格させたしたたかな華僑パワー」という言葉で番組がしめられていた。残念ながら冒頭の宣言とはうらはらに『FF3』がフライング販売されている理由は不明のままであったが、たぶん、それはどっかの業者が横流しでもしてるのだろう。
任天堂は香港に公認の正規ファミコンを投入している。その意図は広まりつつある海賊版を封じ込めることにあったようだが、どうやら焼け石に水だったようである。
動画はこちら。
ゲーム関係ないけど途中の「ラーメンをつくるように偽PCをつくる」というナレーションが印象的でした。
「電脳都市 / 香港 コピー天国!TVゲームの裏事情」というドキュメント番組である。1990年にフジテレビが制作したらしい。50分近くあるので要点だけ紹介させてもらおう。

番組は独特のシンセミュージックのようなBGMから始まる。

MCは沢尻エリカの夫で3DO版『チキチキマシン猛レース』を手掛けたことでも知られるハイパーメディアクリエイターの高城剛氏。
なにやらファミコン版『ファイナルファンタジー3』を手に持って熱弁している。なんでも香港では東京よりも早く『FF3』が売られているらしいのだ。「なぜでしょうか」と問いかける高城氏。

さっそく取材班は香港へ。
旺角(モンコック)の好景商場に潜入。そこには無数の数のファミコンソフトが!


ドッチボール部など正規品っぽい姿が見える。


香港では若者のあいだでゲームが大人気なんだそうだ。
ゲーム雑誌も存在する。
一番人気は「電脳 遊戯月刊」。


しかしその中身のほとんどは日本のゲーム雑誌の転載である。

そこには用途のよくわからない機器の広告が載っていた。これらは、いったい何に使うものなのだろうか?
さっそくこの雑誌の編集部に乗り込んだ取材班だったが、編集長が不在ということで結局話を聞くことはできなかった。

そこで取材班は3人の識者にインタビューを敢行。
深水埗(シャムスイポー)に巨大なコンピューターセンターがあるという情報を聞き出すことに成功したのだった。
🐍🐍🐍
深水埗(シャムスイポー)はただでさえ土地のせまい香港有数の人口密度を誇る地域である。

観光客の姿はほぼ見ない。
なぜならここは地元の人間しか来ないようなディープな場所なのだから。


さっそくビデオゲームの露店を発見。
撮影をしていると「コピーだから撮らないでくれ」という。
一応、これでも警察が取り締まっているらしい。

それでも詳しい話を聞くことができた。
なんと、ファミコンソフトはその場でディスクへコピーして販売しているという。値段はおどろきの1枚200円なり。
店の奥に設置されたごく普通に見えるディスクシステムが実はダビング機なのであった。

これはどこで作られているのだろうか?
🐍🐍🐍
ここでなぜか舞台はロサンゼルスへ。


VIDEO2001というレンタルビデオ店のオーナーらしき人物が登場。
自慢げにビデオゲームの品ぞろえを披露したところで彼はアメリカの海賊版ゲームソフト事情について語りだした。

曰く、アメリカではFBIが徹底的に目を光らせているため海賊版ソフトのたぐいはあまり流通してないという。本当だろうか?
🐍🐍🐍
舞台はふたたび香港へ。

取材班は小天才というファミコン互換機をつくっている会社を訪れていた。


そこへ社長が登場。
堂々と新商品のアピールを始める。


このツールをつかえば、どこでもセーブできたり、隠れキャラを出現させたりとやりたい放題になるマシーンなのだそうだ。
日本でも売り出したいとのこと。
🐍🐍🐍
そして、ついに取材班はディスクシステム型のダビング機を製造しているという店を発見するのだた。
さっそく店長に話を聞く。

なんと、香港に出回っているダビング機のすべてはこの店でつくられているという。
さらにダビング機を製造しているところの撮影をしてもいいとのこと。
使用されるのは新品のディスクシステムである。


おそろしい手際の良さであれよあれよと解体していく。

ダビングができるドライブに交換したらチョチョイと配線をしてふたを閉める。

そのあと、よくわからない作業がつづいて。
ものの10分で完成だ!

途中でなぜかメガドライブ版『テトリス』の解説が入る。

香港には違法コピーゲームのみならず、このような幻に終わった未発売ゲームですら売られているということである。いったいどこから入手したのやら......。

というわけでエンディングである。
さいごは「コンピューターをカルチャーにまで昇格させたしたたかな華僑パワー」という言葉で番組がしめられていた。残念ながら冒頭の宣言とはうらはらに『FF3』がフライング販売されている理由は不明のままであったが、たぶん、それはどっかの業者が横流しでもしてるのだろう。
任天堂は香港に公認の正規ファミコンを投入している。その意図は広まりつつある海賊版を封じ込めることにあったようだが、どうやら焼け石に水だったようである。
動画はこちら。
ゲーム関係ないけど途中の「ラーメンをつくるように偽PCをつくる」というナレーションが印象的でした。
![]() | 今では絶対に任天堂のGOが出ないであろう特集だなあ。 (そもそも許可をとったのかあやしい). |
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