ナムコの初期作品や『いただきストリート』『かまいたちの夜』などを手掛けたプログラマー大森田不可止さんが急逝されました。
弊ブログは大森田さんに大変お世話になっておりました。
※大森田氏のアイコン 私事で恐縮ですが、長い間、私はファミコン雑誌ハイスコアの
「竜王を掲載して廃刊に追い込まれた」という都市伝説を追っていました。そのために何年もかけてハイスコア誌を集めたり、情報収集したりしておりました。あるとき、大森田さんがナムコを離れたあとハイスコアの編集に携わっていたことを知りました。そこで私は大森田さんにコンタクトを取り、思い切って真相を聞いてみることにしたのです。突然の申し出にもかかわらず大森田さんは記憶のかぎりのことを語ってくれました。
そのとき、本題ではなかったものの、何気なく聞いてみたのがあの「茶色いゾンビハンター」の謎についてでした。そのときのやり取りをまとめたのがこちらの記事です。
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ファミコン界30年来の謎!? 茶色い『ゾンビハンター』の正体について
この記事はねとらぼさんを通じ
てYahoo!ニュースのトップページを飾ることができました。大森田さんは「オロチさんが地道に調べた結果が評価されたんだと思います。おめでとう。」と言ってくれました。
ねとらぼさんの話では、Yahoo!ニュースには多くのメディアが記事を配信していますが、トップページにリンクが貼られる記事はその内のほんの一握りなんだとか.......。
※Yahoo!トップページの様子(2017年8月3日24時頃) 幸運でした。たまたまYahoo!のトップページの担当者のなかにゾンビハンター好きがいたのでしょう。(笑)。
それから数年後――
満を持して書き上げたのがこちらの記事でした。
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ドラクエ訴訟の原点「ハイスコア事件」をめぐる調査記録(1) ~もうひとつの竜王伝説~
トータルで10記事にもおよぶ力作となりました。業界の方々にも注目してもらって様々な反応をいただくことができました。さいごの
番外編は元ファミマガ2代目編集長の山本直人さんが私の記事を読んで「ファミマガに関する記述がすこし間違っている」と指摘してくださったことから実現しました。
当然、こちらの記事にも大森田さんへのインタビューが載っています。
記事のこと以外にも、大森田さんとは度々DMでやり取りをさせてもらっていました。最近、下の息子と『いただきストリート』にハマっているので、サイコロの出目とセーブの関係を詳しく聞いてみたり。(笑)。
製作者の方に直接アドバイスをもらいながらプレイするなんて、今思えば本当に贅沢な経験でした。ゲーマー冥利に尽きるってもんです。

あと、私が生涯をかけて探しているゾンビハンターコマンダーのことを聞いたときは「スポンサーだったビクター産業が販促用としてつくったんじゃないか」と答えてくださいました。
それ以上のことはわかりませんでしたが、アスキースティックをつくった友人がいる
(またサラッとすごいことを)ということでわざわざ聞いてくださいました。結果は「記憶にない」とのことでしたが、わざわざ聞いてくださるなんて大変恐縮でした。
※当時のハイスコア誌面より 忘れもしません。ゾンビハンターの記事を書いたあと大森田さんから「もし東京に来ることがあったらいっしょに飲もう」と誘ってくれたのです。そのとき私は先走って「〇〇月あたりどうでしょう?」と目はバキバキにしながら約束を取り付けようとしてしたのですが、大森田さんは「約束をするのは面倒くさいタイプなのでタイミングが合えばでいいよ。ごめんね。」と逆に気を使われてしまいました。
とうとうその約束は果たされませんでした。
大森田さんの経歴については
大森田不可止全仕事+とサイトが非常にくわしかったのですが今では見られなくなっておりアーカイブ化もされてません。どなたか個人保存しておられないでしょうか。ああ、もっといろいろとお話がしたかった。本当に悲しい。
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大森田不可止氏によるナムコのファミコン参入時の話 - Togetter・
大森田不可止氏によるMSX・ファミコンなどのゲーム四方山話 - Togetter・
大森田不可止氏によるゲーム雑誌「ハイスコア」あれこれ - Togetter・
大森田不可止のファミコン創世記~ナムコ入社からギャラガを作るまで~ - Togetter
|  | ご冥福をお祈りします。 |
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