◆オークション◆ ヤフオク!に出品されていたネオジオ未発売ソフト『ブロックパラダイス』が590万1000円で落札された模様。
オークションの説明によると本作は以下引用。
ネオジオ発売当初の1991年頃、ADKが開発していたパズルゲーム「ブロックパラダイス」の家庭用カセットとなります。 通常の家庭用ネオジオ本体でゲームプレイすることが可能です。 MVS版もリリースされていない為、かなり珍しい物であると思われます。 とのこと。
調べてみると、どうやらこのソフトは元々1990年10月3日から4日にかけて開催された第28回AMショーに展示された『サンシャイン』という落ちもの系ゲームだったらしい。
『アーケード未発売・未稼働ゲーム大全 1973-1999』によると『サンシャイン』はADKが『マジシャンズロード』(90年4月)、『ニンジャコンバット』(90年7月)、につづく『ラギ』(91年3月)と共に稼働させようとしていたタイトルであり、正確にはパズルシューティングゲームという新感覚の落ちもの系ゲームだったという。
その後、前述のAMショーに『ラギ』とともに展示され、ご存知の通り『ラギ』のほうは無事世に出たものの『サンシャイン』は開発が難航しており、91年にはいってタイトル名が『ブロックパラダイス』と改められた。それから発売直前まで進んだもののそれでも調整がうまくいかず、またもやタイトルを『ファンファンブラザーズ』へ改題。やっとロケテストまでこぎつけたものの結局、発売中止となったということである。
◆デマの可能性が高い話◆ こちらの英文サイト
「NEOGEOPHOTOS.COM」 に興味深いエピローグがつづられていた。
1996年3月、ZintrickはADKの最初のneogeoパズルゲームになりました。しかし、新井社長はパズルとシューティングのコンセプトという夢を持ち続けました。そして1996年11月26日、ADKは最後のネオジオタイトルであるTwinkle Star Spritesをリリースしました。これは、奇妙な組み合わせのパズル/シューティングゲームです。google翻訳
さらに、この英文サイトの元ネタとなっているWEBサイト「アルファの遺伝子」にて企画原案書つきで記述されていた。以下引用。
テトリスがブームだった時代、その流れに乗ろうとした企画です。 この企画が徐々に形を変えて『サンシャイン』へとつながっていきます。 『サンシャイン』も結局は没になってしまうのですが、社長企画に書かれているコンセプトというものは、その後も社長の後ろ盾が得られるという傾向がありました。 これが『ティンクルスタースプライツ』が途中頓挫しかけながらも開発を継続できた要因のひとつでした。出典:t-8100.com 上記のサイトでは、この『ブロックパラダイス』の失敗がのちの『ティンクルスタースプライツ』へとつながっていくという物語が語られており、当初、弊サイトでもこれを興味深いエピソードとして紹介していたが、開発者の松下佳靖氏から以下のようなご指摘をいただいたので訂正させていただきます。
「ティンクルスタースプライツ」の企画は「安い予算で”対戦モノ”を作れ」という募集から、私が好きな「シューティング」を合わせ提案したものですから、そもそも企画の経緯からまったく別物です。「サンシャイン」のゲーム自体を知らない私が影響下のメカニクスを作り(個人的に動画を見てもまったく別のゲームに見えますが)、社長から「私は昔こういうゲームを考えていてね…」などという話が”一切”なく、知らないうちにその加護を受けていた…。と言う話はありえません。出典: 松下佳靖氏からのメール文より編集抜粋。
そんな話はなかったのかあ!。
◆動画◆ さいごに出品者様がアップしてくれた『ブロックパラダイス』の動画を貼っておこう。
VIDEO SNKは海外に熱狂的ファンが多く出品者がアップした動画やtweetには英語のコメントがいくつかついていた。今回の落札者も海外勢と見られている。
追記:2022/2/8
どうやら取引が成立せず、再出品になる可能性が浮上しております。出品者のtweetはこちら。
追記:2022/2/13
次点落札者と520万円で合意したようです。
未発売ソフトはロマン。
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