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タイムトラベラーかな!? 28年前にゲームの未来を予言したメーカー広報さんがtwitterで話題!!

 twitterでとある人物が「ビデオゲームの未来を予言している」と話題になっている。


 まあ、手前味噌なんですけれども。笑

 1.5万いいね超えてるので話題になってるといってもウソではないよね。これはファミコン通信1994年8月5日号に掲載されていた「199X ソフトが安くなる日」という特集で、各メーカーさんに「どうやったらゲームソフトは安くなるのか」と質問を投げかけて担当者さんに答えてもらうというコーナーだったのだ。

 こちらが実際のページである。

dousitarayasukunaru0.jpg
※プライバシーの問題で一部モザイク処理してあります。

 ご覧のように他のメーカーさんは「そもそも安くならない」「景気が回復すれば安くなる」「次世代機がCD-ROMを使うようになれば」「裸のROMだけ売る」というような回答をしているなか、IGSの櫻井さんだけはまるで未来を見てきたかのような回答をしたのだった。

 以下引用。

マルチメディアがもっともっと発達したらゲーム店はなくなっちゃうんじゃないですか? メーカーはゲームを情報として流せばいいだけですからね。ユーザーも情報として提供されたゲームを契約金を払うだけで使用できるようになる。そうしたらゲームが安くなる可能性は大いにあるんじゃないでしょうか。


 これはすごい......。

 何がすごいって、まず時代背景から説明するとこの取材が行われたのはおそらく雑誌発行日からして1994年7月以前だと思われるのだが、その時点ではまだプレイステーション(同年12月)やセガサターン(同年11月)など次世代機と呼ばれた家庭用ビデオゲーム機は発売されていないのである。ネオジオCD(同年9月)もスーパー32X(同年12月)もPC-FX(同年12月)出ていないスーパーファミコン時代だったということ。(3DOは出ていたけれども)

 スーパーファミコンの時代はゲームソフトの定価が平気で1万円を超えていたことを忘れてはいけない。

 そしてtwitterで鬼のように指摘リプが飛んでくるのであるが、スーパーファミコン衛星データ放送サービス「サテラビュー」が始まったのが1995年4月以降であり(※しかもサテラビューのサービス自体は無料)、それよりも1年弱前の発言だっだということを付け加えておこう。もちろんインターネットもまったく普及していない。というか、これもtwitterで鬼のように指摘リプが飛んでくるのであるが、世界初のPCソフト自販機であるTAKERUやファミコンのディスクシステムなど、それ以前にも「ゲームをデータで売る」という発想自体はあったことは知っている。だが櫻井さんのすごいところは「ユーザーが契約金を払うだけで使用できるようになる」という部分なのだ。

 改めて読み返してみると「ゲーム店がなくなる」という前置きやソフト代金ではなく「契約金」という言い回しからみて、これは「Nintendo Switch Online」や「PlayStation Now」のようなサブスクリプションサービスのこと指していることに気付かされるのである。だとしたら本当に数十年先を見ているのではないだろうか?

 これを大したことないと言ってるひとたちは、じゃあ今からあなたが西暦2050年ごろの未来のゲーム事情を予言してくれますか?って話になると思うのだが.....。



 以下主な反応。

◆画期的な事を言ってるように見えるけど◆






◆これってサブスクの概念ですよね?◆



◆でも安くはなってない◆




◆現状を冷静に分析するひとたち◆




◆別の視点をもってるひとたち◆



 こういう別の角度から指摘をしてくださる方々には本当に感心させられます。とくに「生存確認」のご指摘は気づかなかった。たしかにIGSの最後のゲームソフトは93年1月にリリースされたSFC用ソフト『BURAI 八玉の勇士伝説』なんですよね。



 こういうところに気付くとは。さすがです。




◆TAKERUわあるど◆

 最後にTAKERUの話題が出たところで、その情報誌「TAKERUわあるど」創刊号とその仲間たちの画像を貼っておきましょう。
 
FPYLm8eaUAEfCN0.jpg

 実は私オロチはTEKERUを利用したことはないのですが資料として所持しております。オールドPCの世界には、こういう素晴らしいサービスがあったんですね!

 追伸:いつの間にかtogetterでまとめられとるがな。




orotima-ku1.png最近twitterに力を入れてるよ。
1万フォロワーいくまで頑張るつもり。


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コメント

94年頃ならほとんどの人が「公式に契約して毎月千円程度払えば映画は家で見放題、ゲームは往年の名作や人気作、発売直後の最新作がファミコンショップにいかなくても家に居ながら遊べるサービス」が提供されるなんて夢にも思わないだろうしなあ…

TAKERUやゲーム図書館みたいに回線を通じてゲームを買うという手段はあるにはあったけど、
ゲームはゲーム屋やおもちゃ屋やデパートに買いに行き、テレビは放送時間にテレビの前に座っているかビデオに録画して、映画は映画館に観に行くか、レンタルビデオ屋に借りに行くのが当たり前の時代でしたから。

指摘リプって中には有益なものもあるけどほとんどが自分が詳しいフィールドで知ったかすんじゃねえ自分の方が詳しいからなっていうマウント目的がほとんどだからね
主さんも説明しているがこれは1994年代の脳で考えることが重要で当時の子供はゲームといえばスーファミやゲームボーイで極めてローカルな環境で遊んでいて、インターネットはおろかパソコンすら普及率が激低だった時代だからね

豆腐のプラモデル さん
私も今では様々なサブスクサービスを受けてますが、1994年の時点ではまったく想像しなかった世界です。


12815 さん
なぜか躍起になって否定してくる方もいてビックリしました。^^

>オロチさん
横からですが、これは知識マウントを取るタイプのオタクの悪い癖ですね…
例えば「こんなにコレクションしました!」みたいな画像を出せば、ほぼ確実に「〇〇が無い、やりなおし」みたいな反応が付くように。

それは超あるあるです!

私もハードをまたぐデータとか表とかつくるとき、絶対に〇〇が無いやりなおし!っていう反応をいただくんですけど、そういうのって99%理由があって外してるだけなんですよね。考慮したうえで外してる。

TAKERUは何度か利用したことがあります。
パソコン通信からインターネットに移り代わる直前の時期に利用していて、当時はネットワークを通じてソフトが買えることに驚きと物珍しさを感じていました。
当時、PC-98の同人ゲームもTAKERUで買えたのですが、同人でありながらパッケージ販売の流通網を使わないでソフトが購入出来ることに未来を感じていました。
そんな時代にゲーム機でそんなことが実現されるかも?と考えていた方がおられたのは本当に素晴らしいですね。
一般のモデムの速度なんて9600bpsとかそんなぐらいの時代ですから。
TAKERUは通信費が高くて、ビジネス的には失敗だったらしいですが、ビジネスとしてチャレンジしたのは本当に素晴らしいですよね。

ちなみにTAKERUで買ったソフトの名前を一つ思い出しました。
おしおきキライ!2ってソフトで(18禁とかじゃ無いですよ)調べて見たら、ネットに動画上がってますね。
懐かしい!
オロチさんのおかげで懐かしい思い出(悪夢)が思い出せました!
良かったら検索してみて下さい。当時の最新技術の凄さが分かります(笑)

連続投稿申し訳ありません。
自分の中であまりにも衝撃的な発見をしてしまったので、記入させて下さい。
個人情報が含まれるため非公開にて書込みさせていただこうといたしましたが、非公開コメントでは書込み出来ず、肝心のメインプログラマーのお名前をイニシャルにて記載させていただきます。

先程おしおきキライ!2の件で記入したものです。
懐かしくなってyoutube で動画を見ていたら、メインプログラマーのお名前を発見しまして、「K.Kさん」調べてみたら、その後コナミに入社されておりました。
で、携わられたゲームの中にメガドライブミニにも収録されている魂斗羅ザ・ハードコアがありまして、このゲームって、エネミープログラムが素晴らしい出来なのですが、どうやらその部分に携わられているようなんですね。
で、そうやって見てみると、1面の中盤で巨大なロボットが出てくるシーンと2面で背後からロボットに追いかけられるシーンがあるのですが、このシーンは間違いなく「おしおきキライ!2」そのものなのです!
ただ明確な文献があるわけではないので、ネットで見つけた片鱗の情報と想像でしか無いのですが、もう、一人で興奮してます。笑。
点と点が繋がった感じです。

おそらく何の思い入れもないであろうゲームに熱く語ってしまい申し訳ありません。
晩ごはん食べたらメガドライブミニで遊んでみます。

TAKERU、ディスクシステムの書き換えは存在していても現在のような形で、これだけのシェアを獲得するとは当時だれも思っていなかった中での櫻井さんの回答はとても鋭いですね。
データ販売は失敗して消えていくか、ニンテンドウパワーみたいな補助的な役割で続いていくと想像していた人がほとんどだったような。

みな触れないけど櫻井さん美人ですな

櫻井さん、サブスクをイメージしたのだとしたら先見の明ありすぎですね、その当時からすると考えられませんね。

そういえば今でも瑞穂区のブラザーミュージアムにTAKERUが展示してありますが平日にしか拝みにいけないんですよね。でもゲーム配信の歴史に少し触れたビデオも流れるので必見でした(笑)

当時まさにサブスクサービスあったと思うけど
1994ならセガチャンネルとかサテラビューとか

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