『サイドポケット』は1987年にデータイーストがアーケードゲームとして開発したビリヤードゲームで、ファミコン版はナムコが移植。僕は昔、これしかやらなかった時期があるくらいハマっていたことがあって、ノーミスクリアなんて当たり前。
すべてのステージにおいて、順番通り連続ですべての玉を落とす“パーフェクトクリア”を目指すくらいのレベルに到達していた。今はどうかな。

そういえば高校生のとき、神宮前のゲームセンターに『ポケットギャル』っていうサイドポケットの流れをくむ脱衣ビリヤードなる珍妙なジャンルを開拓した有名なゲームがあって、それをはじめてやったとき、そのおかげで結構いいところまで行ったという思い出があるが、そんなことはどうでもいいか。
とにかくこのゲームは奥が深い。あまりにも深い。それはなぜかというと
ショットの種類が豊富だからである。
・普通のショット(中央)
・押し玉(上)
・引き玉(下)
・右ひねり(右)
・左ひねり(左)
これらのショットにはそれぞれ3段階あって、さらにそれらの中間的位置(たとえば押し玉気味の右ひねりだとか)のショットを打つことも可能なのだ。
つまり図にするとこんな感じ。

なんか変な病気にかかったボールみたいになってしまったが、赤オレンジの丸が手玉を突く場所。つまり狙いの的である。その数はなんと
37種類!! しかしこれらはあくまで通常的なショットであり、言うならば氷山の一角に過ぎない。このゲームの
最大の醍醐味といえばやはりマッセに尽きるのだ。

初心者の腕では1ミリも動かないという“マッセの扉”を開けたとき(B+上ボタンを何回か押せば開くけどね)、まるでユングが提唱する集団的無意識の世界に迷い込んでしまったかのような、ファンタジーワールドがそこには広がっていた。
マッセの種類を図にするとこんな感じだ。

・マッセ1(黄線で囲われた部分)
・マッセ2(青 〃 )
・マッセ3(赤 〃 )
その数は全部で7種類。それぞれ常軌を逸したような動きをするが詳細の解説はまたの機会にして、7種類って少ないじゃないかと思ったあなた、違うんです。このゲームって球を打つとき強さも決めるじゃない。

なんと、マッセはこの
強さによってぜんぜん動きが変わるという驚くべき性質を持っているのだ。強さって、図のコインが右端までいったらMAXなんだけど、何段階あるかわからないくらいあるからね。つまり実質は7種類どころの騒ぎじゃない。
そう考えると『サイドポケット』のショットの種類は、37+7×???・・・・・・、え~い、1000種類だ。1000種類!(適当)
しかもマッセしながらバンクショット(クッションを利用してボールを跳ね返す技)なんてやろうと思ったら、さらにややこしいぞ。もはや出家したほうがいいレベル。(意味不明)
それほどまでに奥が深いマッセの世界・・・・・・
でもこのゲーム、別にそんなややこしいマッセなんて技、使わなくてもぜんぜんクリアできるからね。っていうかこのゲームに限らずスポーツ系のゲームってそういうところがある。そこがアクションゲームやRPGとは違う“スポーツ系ゲームの奥の深さ”の奥の深さ。
月並みな言い方をすれば、それはいかにして自分に克つかって世界だ。
ただし断っておくと、たとえマッセとか全部マスターして『サイドポケット』を極めたとしても
実際のビリヤードはビックリするくらい上達してないからね!(実証済み(笑)
(たとえば実際のバンクショットには、クッションのへこみなどの要因がからみ、このゲームみたいにどれだけ強く打っても反射角と入射角がまったく同じなんてことはない)
そもそもね、実際のビリヤードのほうが奥が深いに決まってるんですよ!(それを言ったらおしまいだ・・・・・・)
ということでおしまいに動画を紹介。
<動画>
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サイド・ポケット (1) ボーナストリック(青) ⇒ CLASS UP BONUS TRICK 見たこと無いステージがいくつかあったけど、たぶん僕がそのステージを拝む前に先に進んでしまうからなんだな・・・・・・・
サイド・ポケット (2) ボーナストリック(赤) 1番最後の、じらしが入っての、あれ?って思わせての、ショット。笑っちゃうくらいかっこいいです。
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