<ワルキューレシリーズ> 『ワルキューレの冒険』といえば1986年ファミコンで発売されたアクションRPG。主人公は金髪、三つ編み、甲冑姿でおなじみの女戦士ワルキューレである。

続編にあたる『ワルキューレの伝説』は1989年にアーケードで稼動、翌年にはPCエンジンへ移植された。この作品によって彼女の人気は確固たるものになり、1990年発行ゲーメスト増刊「ギャルズアイランド」の人気投票では、ワルキューレが1位に輝いている。
同シリーズはその後、スーファミなどでスピンオフ作品を出し、2007年になりようやく正式な続編が携帯アプリゲームとして発表された。
※「ゲーム必勝法シリーズ24ワルキューレの冒険」より バンダイナムコのドルアーガオンライン公式サイトに、ワルキューレの人気について言及しているページがあったので、ちょっと見てみよう。
ゲームだけでなくキャラクター人気も爆発 ワルキューレを知る人なら誰でも思い浮かべる 「三つ編み」、「緑の甲冑」そして「羽根飾り」のデザインが 確立されたのも、この『伝説』から。
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なるほど、その人気は公式でも認められているわけだ。しかしそれにしてはシリーズ展開が地味だなという印象を受ける。
<ちょっと恥ずかしい都市伝説> そんないまひとつ波に乗ってない感のあるワルキューレであるが、彼女にまつわるちょっと恥ずかしい都市伝説が存在するのをご存知だろうか。それは長年ファンの間で語り継がれているものなのだが・・・・・・
こちら↓
『ワルキューレの冒険』の 主人公ワルキューレは パンツをはいていない
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そんなもん、どっちでもいいじゃねえか!(笑
そう思ったひとはもうこの先読まないほうがいいかもしれない。これは男のロマンの話なのだ。
僕はかつて『マドゥーラの翼』において主人公ルシアが水を飲むとき、口をあけているかどうかで友達と口論になったがある。当時のファミコン少年たちは、そんなわずか1ドットの「ある・なし」で熱くなれたのだ。
ファミコン版ワル様
本当のファンは、金髪でも三つ編みでもないじゃないか!という無粋なツッコミはしない。 たとえ設定上の話だとしてもパンツの「ある・なし」では、それだけで飯3杯くらいの差が生じたのは言うまでも無い・・・・・・
ということで僕はこの都市伝説について調査を開始したのである。
<そして真実が明らかに!?> そして僕はついに真実にたどり着いた。そのきっかけはワルキューレのキャラクターデザインを担当した冨士宏氏について調べているときだった。
そのサイトには彼が1990年に『ワルキューレの伝説』について語ったとされる重要な発言が記載されていたのである。
こちら↓
スコアランキングのグラフィックでワルキューレの頭についてるやつは、 はちまきですよ。幅広の剣は、バイキングの剣がモデルなんです。 スカートは、1枚布をぐるっと巻いて、ベルトで止めてあるんですよ。 下着は…つけてないんじゃないかな。まずいかなぁ(笑)
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なんと、冨士宏氏自ら「下着はつけてない」と公言しているではないか。
こういう場合、裏設定ということになるのかもしれないが、どうやらワルキューレがパンツをはいてないという都市伝説は真実だったようだ・・・・・・
<なぜ「パンツはいてない設定」は支持されるのか> 『ワルキューレの冒険』は冨士宏氏のキャラクターデザインがなければヒットしなかっただろうと言われている。そういった意味で同作品はキャラクターを前面に押し出したゲーム、いわゆるキャラゲーの元祖だと評するひとも多い。
そこには往々にして「キャラクターだけが魅力的なゲーム」という皮肉がこめられているのだが、逆にいえば誰もがワルキューレの人気を認めているということだ。
ワルキューレの栄光(1) (BLADE COMICS)(Amazon)
もちろん、それは彼女が元々魅力的だったということもあると思うが、冨士宏氏の最大の功績はワルキューレを
パンツはいてない設定にしたことだと信じて疑わないファンも存在することは非常に興味深い。
たとえば会社で同僚の女の子が「あたし、今日パンツはいてないの」と言ってきたら君はどんな気持ちになるだろうか。ほら、(いろんな意味で)気になってしまうだろう?
これは一種の吊り橋効果だと思うのだ。
つりばしこうか 【吊り橋効果】 男女が吊り橋をいっしょに渡るとき、怖くてドキドキしている のに、恋に落ちたと勘違いしてしまうという効果
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たかがパンツ、されどパンツ・・・・・・
パンツはいてない設定は、ただのノーパンではないということである。
<さいごに>
ワルキューレワールド カラー設定イラスト画集「LEGEND」(Amazon)
よくチャイナドレスや和服など伝統的な服を着るときは、現代的な下着をつけないのが作法だと言われている。
冨士宏氏はそのような観点から発言したのかもしれないが、それが期せずして自らが描いたキャラクター人気の一役を担うことになったのは、ドラマチックとしか言いようがない。
そして、そんな稀有な存在である女主人公が、このままゲーム界の隅っこでくすぶっている今の状況が惜しいと思っているのは僕だけではないはずだ。
そういった意味でも、ワルキューレシリーズが今後ますます発展していくことを、僕は願ってやまないのである。
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