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Yahoo!オークションのファミコン違法コピーソフト問題まとめ

※注意:改造ソフトを“個人的に楽しむだけ”なら違法ではありません。

<違法コピーソフトがランキング上位を占める珍事>

 Yahoo!オークション「ファミコン」カテゴリにて、ディスクシステムで発売されたソフトをせっせとROM化して売りさばいている有名な海外出品者(以下A)がいる。

 しかも単なるROM化ではなくそれらしく作られた箱、説明書付きであるため、そのご丁寧さに、なりふり構わない一部の落札者がアホみたいな値段でせり落としている。
 そのせいで「ファミコン」カテゴリの高額落札品を調べると、違法ソフトが上位を占めるという珍事が発生中。(※セット出品を除く)

akutokunisemonoasia.jpg
 ※aucfanより

 もしかしたら「別にセーフじゃね?」と思ってるひとがいるかもしれないが、Aは権利者から黙認されているだけ(あるいは気づかれてないだけ)である。 
 それでも「こんなもん、同人誌みたいなもんだ」と思っているひとがいるなら、同人誌でたとえるとAは、ただ単に本物の漫画をそのままコピーして、同人誌として売っているだけである。

 それゆえAは、善意のユーザーから違反報告→ID削除→いつの間にか復活→違反報告→ID削除→いつの間にか復活を繰り返しており、まさにイタチゴッコ状態。(もしかしたら本物のイタチかもしれない)

 ただ、ここ最近はあまりに削除されずにいるため「実はもうライセンスを取っているのでは」というエキセントリックな噂も飛び交っている。



<特徴的なラインナップ>

 Aの特徴的なラインナップをまとめてみよう。

1、ディスクソフトのROM化

 『スーパーマリオ2』、『メトロイド』、『アルマナの奇跡』などディスクシステムでしか発売されてないはずのタイトルをROM化したもの。

2、発売中止、移植中止ソフト

 『エイリアン2』、『ストランダー飛竜』など、発売中止となった幻のソフトや、移植中止となったソフト。これらは流出品など入手してコピーしてるのか知らないが、少なくとも発売中止となった幻のソフトについての深い知識が必要であり、A自身もそれなりのマニア(あるいはマニア集団)であることが伺える。

3、キャラクター差し替えソフト

 『女熱血硬派くにおくん』『ロールちゃん』など、ロックマンシリーズ、くにおくんシリーズの主人公キャラクタを勝手に女の子に書き換えた改造ソフト。もはや「流出品を装う」なんて、かわいいことはせず開き直ってしまった。

4、新しい機能を追加したソフト

 『サマーカーニバル'92 烈火 ピュア』など、既存のソフトに勝手に新しい機能を追加した改造ソフト。



<その情熱はファミコンの垣根を越える>

 そして今回、5番として確認されたソフトが以下である。

arutatou.jpg

 『R-TYPE』はディスクソフトではない。かといって発売中止ソフトでも、移植中止ソフトでもない。じゃあ何なのかというと元々アイレム社製のアーケードゲームであり、ハドソンによってPCエンジンに移植され“『R-TYPE』といえばPCエンジン”といわれるほど一時代を築いた名作シューティングゲームである。

 つまり、今までのラインナップと違ってファミコンにまつわってないのだ。

 もちろん、元々ファミコンではなかったゲームがアジアのパチモノとしてファミコン化された例は枚挙に暇がない(『ストリートファイター』など)。今回も元々存在するパチモノが元ネタのようだが(『マジックドラゴン』ではないかというご指摘をいただきました)、Aがつくったということで2万8000円の値がついたのだろう。

 もはや一種のブランド化している可能性もある。



<落札者たちの正体>

 ここで落札者に視点をうつしたい。落札者たちはいったい何者で、どういった目的でAの違法コピーソフトを購入しているのだろうか。

 考えられる可能性を挙げると以下のような感じになる。

・純粋にだまされちゃうやつ
・あまり深く考えず買っちゃうやつ
・偽物と知ってて買っちゃう個人マニア
・むしろ偽物しか興味ないパチモノマニア
・どうやってつくってるか知りたい改造マニア
・転売目的の個人、あるいは業者
・ディスプレイ(客寄せ)目的で買う業者
・やたら金持ちの海外のマニア(あるいはその代行)
・たまたま子供が入札ボタンを押しちゃったやつ
・アホ


 
 まあ、こんなところだろうか。

 純粋に本物の流出品だと思って買っちゃったひとは可哀相だが、もういい加減気づいてもいいだろう。偽物と知ってて買っちゃうマニアはどうしようもないが、こいつらが大半を占めていると思われる。

 パチモノマニアや改造マニアは意外とモラルがあるイメージ。他人を騙して金儲けしようというよりは、自分が楽しめればそれでいいというスタイルだと思う。それゆえ、知らない間に他人に迷惑をかけている場合もある。(それはどんなマニアにも言えるかもしれないが)

 転売目的のやつとか、業者は、勝手に自分たちの間だけでグルグルやっててくれといった感じだ。やたら金を持ってる海外のマニアは見守るしかない。どうせ僕たちには何もできない。たまたまのやつとかアホは問題外。

 そう考えると「あまり深く考えず買っちゃうやつ」が、実は一番厄介なのかもしれないし、実は一番話を聞いてくれるひとたちなのかもしれない。



<違法コピーは本当に駄目なのか>

 そもそも違法コピーは駄目なのかと問われれば、やはり駄目だから違法なんだろう。ただ芸術の世界に目を向ければ、違法性の高いところからスタートして価値のある作品と認められた例もある(落書きアートなど)。また骨董の世界では贋作コレクターといって、本物より贋作を欲しがるひとたちもいる。

 そんな中、海外からゲームの違法コピーについて1つの疑問が投げかけられ波紋を呼んだ。

Piracy is the Only Thing Keeping Many Old Video Games Alive(kotaku)

 それは以下のような言い分だった。

 違法コピーがあったおかげで
 多くのレトロゲームは守られた


 まあ、そういう例もあるかもしれないが、それは「仏像を盗んだらたまたま寺が火事になった」と言ってるようなもんだ。そもそもこの話はファミコン以前のゲームの場合で、ファミコンくらいになってくるとコンプリーターはたくさんいるし、正直エミュレータなどによって、データはそこらじゅうに転がっている。

 また、日本ではレトロゲームを文化財として保存するNPO法人「ゲーム保存協会」が設立されるなど、様々な動きがあるということも付け加えておこう。



<ファミコンにおけるインディーズ作品の現状>

 古くはハッカーインターナショナルなど、ファミコンにおけるインディーズ作品(非公式ソフト)の流通販売例は、じつは多く存在した。しかしそれはファミコン現役時代に限ったことで、それ以降はどうなんだろう。

 そんな中、日本の家庭用ゲーム機のインディーズ作品について、こんな話題があった。

Where are the Japanese indie games? Introducing Playism(BITMOB)

 外人が“日本はなぜ家庭用ゲーム機のインディーズ作品を作らないのか”と言ってるのだ。海外ではいまだにNESの新作が出たりする。(最近ではこちら

 たしかに日本で今現在、現行の家庭用ゲーム機のインディーズ作品が流通販売されているという例は知らないが、ファミコンに限っていえば現役時代以降も実際に流通販売された例はある。

 記憶に新しいところでは2007年に発売された『ミスタースプラッシュ』。DVD付属キットとしてだったが「13年ぶりのファミコンの新作か!?」と話題になった。
 また、ドンキホーテなどで売られているファミコン互換機に付属しているオリジナルソフトは、新しいゲーム機とゲームソフトをつくったら、たまたまファミコンで動いちゃったという体ではあるが、現在、販売されているインディーズ作品と言えなくもない。

 いずれも任天堂非公認ではあるが、このように抜け穴は無数に空いているのである。そういった意味ではAの健全な道もあるだろう。(違法コピーソフトほど儲からないと思うが)



<このままいくとファミコンの未来はどうなるのか>

 最後に、ファミコンの未来について考えたい。このまま何も状況が変わらず、違法コピーされたファミコンソフトが供給され続けたら、いったいどんな未来が待っているのだろうか。



 ここでいうファミコンの未来とは、ファミコン市場の未来のことであるが、もうとっくに生産が打ち切られ、サポートも終了したゲーム機の市場に未来もクソもないと言われればそのとおりである。

 ファミコンが取引されているは、いまや中古ゲーム店、レトロゲーム店、ネット通販、ネットオークション、リサイクルショップくらいで、当然そのほとんどが中古取引であり、残念ながらその規模はゆっくりと衰退しているのが現状である。
 任天堂公認の新作でも出ない限りはこのペースは守られるだろう。

 そんな事情を含めて未来を考えると以下の二通りとなる。

1、早く衰退する


 コピーソフトが蔓延する市場に魅力を感じなくなったマニアは徐々に去っていく。そして売れなくなれば業者も去っていく。ファミコン市場の終焉は近い。

2、現状維持

 コピーだろうが何だろうが、欲しいひとが買い、要らないひとは買わない。モラルもへったくれもないが、市場原理の名のもとに現状は維持される。そしていつかマニアたちの需要が満たされれば、そこで終焉である。
 

 以上、いずれにしてもいい未来ではない。

 ファミコンのイメージは悪くなり、一般的価値はゴミ以下となる。ファミコンを愛する人間はごく一部のヘンタイとみなされ、やがて歴史の闇にほうむり去られていくだろう。



 僕たちはあくまでも、普段は3を目指している。

 つまり・・・・・・

3、なんか、すごい盛り上がっている

 ファミコン市場が盛り上がるということは、ファミコン自体が盛り上がっているということ。それはすなわちファミコンが文化としての世間一般に認知されていることを意味する。ファミコンのインディーズ作品が堂々と流通し、ファミコンアートが芸術として認められ、ファミコングッツが主婦や女子高生にも人気となる。

 そんな未来なら“ついでに”僕たちのファミコンライフも
 きっと楽しいものになると思うのである。
 


<あとがき>

 そんなわけで、僕たちが3の未来を目指すにはどうしたらいいのか。

 自分なりに考えた結果、とりあえずYahoo!オークションのファミコン違法コピーソフト問題を(かなり大味ではあるが)まとめてみた次第である。

 情報提供いただいた、たくさんの方々、ありがとうございました。

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コメント

マジックドラゴンの書き換えじゃないすかねーコレ

ttp://t.co/A2qefAVz

ご指摘ありがとうございます。修正しました!

ファミコン互換機を100円ショップで販売するようになればいいんじゃないかな、そうすれば新しいゲームカセットを販売しやすくなると思うけど。

まあ100円ってのは無理だから、電池式本体とコントローラー1つで600円ぐらい(AVケーブル100円、2Pコントローラー100円、ACアダプタ700円ぐらい)で、総額で互換機を買うぐらいになるし、いけるんじゃ。これに合わせる形でゲームカセットを出す、リバーシとかになるかもしれないけど。

大量に作れる、流通する経路ができれば、ゲームカセットも、新作も出やすくなるんじゃないかな。

あとアールタイプは勝手な移植でもあったような。

ファミコン以前の各種ゲーム機の存在が消されたのと同じく
いずれ来るだろうといわれていたファミコンの存在が消える始める期間に入ったかも
しれない 最近僕がよく行く中古ゲーム屋からファミコンコーナーが消え始めてるし
カセットあれども周辺機器が少ないって場合もある。

ヤフオクもウォッチしてると本当に同じ奴ばっかりで争奪戦してる閉じた世界だよなぁ
偽ブランド品を落札してる奴はコレクターの中でも非売品とかに執心するタイプだろうな

そういやロムライターと空ロム、吸出し機と元のNES、IPSパッチ、これらをセットで説明書と共に出品したらいくらぐらいになるだろ

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>>1393
そこはオロチ禁止サイトじゃないですか!
いろいろ面倒なので消しておきますよ。

>この人が結構怪しいんだよな
>ttp://<削除><削除><削除>/
>ハックロムに関して知識もあるようだし、ROMライターとかも持っている模様。
>そしてやたらと非売品やらレアもののカセットを持っている。
>あとなんか出品しているニュージーランドストーリーのラベルとかのデザインが以前、記事にあった
>ttp://famicoroti.blog81.fc2.com/blog-entry-239.htmlこれと似ているし。

>アールタイプはこのハックロムが入っているんじゃないかな・・・
>ttp://www18.atpages.jp/makimura/magic_dragon_exp

>1393.   [ 2012/06/04 16:32 ] [ 編集 ]

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当時、中古ショップで勤めてたんだけどPSEマークついてないゲーム機(電化製品)は
販売しちゃいけないみたいな法律できなかったっけか?
一部のパワーアンプは別とか後からワケわからん事もぬかしてたよね?
こういう日本の文化を風化させてんのは日本政府なんじゃないの?
本当、政府は自分らのアホさ加減に気づいてほしいな。

1388が頭が悪いというのは理解した。

PSEは、もともと電源部の発火防止の法律なので電源部がACアダプターの製品は
マーク無でも販売可能ですが、結局不法投棄が増えそうだのジャンク品は、作動確認してませんシステムなので売ることがで無くなりそうだとかコレクターがオークション等で大量に売れなくなるだのと問題を抱え結局作動確認済みと判断された電源部は、万が一すぐに壊れた場合は、返金等の保証をすることを義務付ける法律になってしまったとか。

元々PSEマークが出来るより前から、それとほぼ同じ意味合いのマークは存在してて、
PSE法の基準とそれほど変わらない基準を守れないような品は元々流通出来なかった。
なのに新たにPSEマークとやらを制定し、PSEマークが無いものは販売不可と言い出した。
つまりPSE法は実質既存の財産を無効化する法律として登場した。
もちろん必要も無く勝手に財産を没収したり無効化したりする行為は、資本主義の
原理原則を根本から破壊する事に他ならない。だからこそ非難が集中した。
結局世間の総ブーイングに押される形で、旧マークもPSEマークと同様に扱う、という形で決着がついたはず。

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オロちゃんニュース!!
orotima-ku1.png Youtubeチャンネル「オロチレーベル」を開設しました!!
 失われたファミコン文化遺産「ショップシールの世界」2020年6月26日発売

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